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田村 格良; 加島 洋一; 曽山 和彦
JAEA-Research 2014-029, 12 Pages, 2015/03
炉心近傍に設置された中性子導管は、ガラス基板に含まれるホウ素と中性子の(n,)反応や、線による励起や電離作用等によって長期間の照射の後に損傷を生じる。本研究では、耐放射線性を有する中性子導管を開発するために、中性子導管を構成する中性子ミラー基板に関してアルミニウムにニッケルを電着した基板を用いて耐放射線性スーパーミラーを試作し、その表面粗さ及び平坦度をZYGO干渉計, X線反射率計及び中性子反射率計を用いて特性評価を行った。その結果、基板の表面粗さ0.2-0.3nm(rms)、m=3スーパーミラーで中性子反射率が76%の非常に高い性能を有していることを確認した。
向井 雅之; 上田 正人; 稲田 大介; 湯川 和彦; 前田 敏克; 飯田 芳久
Proceedings of International Symposium NUCEF 2005, p.219 - 224, 2005/08
地層処分の安全評価における、より定量的な放射性核種移行の理解のため、原研では、地質媒体中のTRUの収着・拡散挙動に及ぼす腐植物質,高アルカリ環境,コロイドの影響について、実験及びモデル両面で研究を進めている。腐食物質の一成分であるフルボ酸が共存しない場合、凝灰岩試料を透過したAmの拡散は検出されなかった。フルボ酸を共存させた場合、凝灰岩を透過拡散したことを示すAmが下流側セル中に認められた。セメント材に起因する高アルカリ環境は、地質媒体を化学的・物理的に変質させながら広がる可能性がある。花崗岩中のアルカリ成分透過拡散試験から、セメント平衡水のCa及びOHの有効拡散係数は、NaOH溶液のNa及びOHと比較してほぼ2桁高いことがわかった。コロイドは放射性核種の移行を促進するとされ、放射性核種移行へのコロイドの影響を評価できる計算コードが求められている。
米田 安宏; 阪上 潔*; 寺内 暉*
Surface Science, 529(3), p.283 - 287, 2003/04
被引用回数:8 パーセンタイル:42.93(Chemistry, Physical)強誘電体であるチタン酸バリウム薄膜を厚さ10モノレイヤーでチタン酸ストロンチウム基板上にMBEを用いて作製した。作製は同時蒸着と交互蒸着の2種類の方法で行った。成長中はRHEED観察によって薄膜がエピ成長していることを確認し、成長後はX線回折によって、良質の単結晶薄膜であることを確かめた。
廣木 成治; 阿部 哲也; 丹澤 貞光; 中村 順一*; 大林 哲郎*
JAERI-Tech 2002-056, 11 Pages, 2002/07
ITER粗引システム設計の妥当性を評価するため、2段ルーツ真空ポンプシステムの軽元素ガス(軽水素H,重水素D,ヘリウムHe)及び窒素ガスNに対する排気特性(排気速度及び圧縮比)の試験をITER R&Dタスクとして実施した。試験では、エドワーズ社ルーツ真空ポンプEH1200(1台,公称排気速度1200m/s)と同EH250(2台,同250m/s)及びロータリーポンプ(1台,同100m/s)を直列に接続し、ヨーロッパ真空規格に準拠して実験を行った。そして、2段ルーツ真空ポンプシステムのD及びNに対する最大排気速度はそれぞれ、1200と1300m/hであり、公称排気速度を満たすことを確認した。本試験結果は、2段ルーツ真空ポンプシステムからなるITER粗引システム設計の妥当性を裏付けるものである。
沢 和弘; 角田 淳弥; 植田 祥平; 高橋 昌史; 飛田 勉*; 林 君夫; 斎藤 隆; 鈴木 修一*; 吉牟田 秀治*; 加藤 茂*
JAERI-Research 2002-012, 39 Pages, 2002/06
本報告書は、平成7年度から開始した原研と原燃工との共同研究「連続被覆法により製造した高温工学試験研究炉用燃料の照射健全性実証試験」の結果を示すものである。HTTR初装荷燃料は日本で初めて大量生産を行った高温ガス炉燃料であり、製造過程における品質管理に加え、照射健全性を確認するための照射試験を行った。照射はJMTRの94F-9Aスィープガスキャプセルで実施した。照射試料は初装荷燃料の製造ラインから抜取った。照射開始時の核分裂生成物ガスの放出率から、照射試料には製造時の貫通破損粒子が含まれていないことがわかった。また、HTTRの最高燃焼度3.6%FIMA,最高高速中性子照射量1.510m,(E0.18MeV)まで燃料は破損することなく、健全であった。さらに、これらの値の約2倍である燃焼度7.0%FIMA,高速中性子照射量3.110mまで照射を継続したが、著しい追加破損は見られなかった。
森山 伸一; 木村 晴行; 藤井 常幸; 三枝 幹雄*; 今井 剛; 山本 巧; 新井 宏之*; 太田 完治*
Fusion Engineering and Design, 45(1), p.31 - 40, 1999/00
被引用回数:2 パーセンタイル:21.17(Nuclear Science & Technology)ITER R&Dタスク「ICRFアンテナ及び真空部伝送系開発」に基づき、ITERアンテナ用全金属支持体の実サイズモックアップを設計、製作し、試験を行った。まず、広い周波数帯域で高周波特性が最適となる支持体間の間隔を、2台のモックアップを用いた低電力高周波測定により求めた。間隔2.625mの時、40-85MHzの全帯域でVSWR2.3、最重要帯域である55-65MHzではVSWR1.8の良好な特性が得られた。続いて60MHzの大電力高周波を用いて耐電圧試験を行い、目標としていた発生電圧40kVを上回る42.5kV、1秒間(100msでは45.5kV、1msでは55kV)を達成し、製作したアンテナ全金属支持体のモックアップがITERのICRFアンテナに十分適用可能な性能を有することを確かめた。
杉江 達夫; 鳥谷 智晶*; 河西 敏
JAERI-Tech 98-036, 31 Pages, 1998/08
ITERにおける第2真空境界(クライオスタット容器壁)を通して、可視及び赤外域の光を貫通させるための多チャンネル光ファイバー導入端子、及びコネクターを開発した。導入端子部の製作にあたっては、個々のチャンネルの接続精度を向上させるために、光ファイバー(コア径200m)を精度良く中心に埋め込んだ石英ロッド(径2.5mm)を一体成型により製作し、そのロッドを高温ハンダで真空フランジに固定した。その結果、53チャンネルの導入端子個々の接続損失がすべて3dB以下になり、チャンネル間の一様性も60%以上となった。また、耐圧力、耐衝撃に関して、それぞれ5気圧、15Gまでの試験に合格し、使用温度については室温から200度までの試験に合格した。導入端子部の真空リークは、検出限界(510pa・m/s)以下であった。
伊藤 禎弘*; 前田 勉*; 中島 雅*; 北村 晃*; 荻原 徳男; 西堂 雅博
Nuclear Instruments and Methods in Physics Research B, 117, p.161 - 169, 1996/00
被引用回数:11 パーセンタイル:68.11(Instruments & Instrumentation)mオーダーの凹凸表面を有している実用材料中の水素同位体および不純物粒子等の深さ分布を加速器を用いたラザフォード後方散乱分光法(RBS)、弾性反跳粒子検出法(ERD)により求める場合、得られるスペクトルは凹凸効果により歪められ、正確な深さ分布を知ることは困難である。そこで、この凹凸効果を評価するため、Pb蒸着-RBS法を考察し、シミュレーションを行った。また、表面形状が既知である光学回折格子を用いて、検証実験を実施した。エネルギーストラグリング、有限の検出器立体角、検出器固有の分解能等を考慮した模擬RBSスペクトルは、表面にコーティングした~5nmのPb膜からのピークが数MeVにわたる複数のピークを有するなど、実測のスペクトルと全体としてよい一致を示した。これにより、表面の凹凸効果を近似する手法の確立に見通しを得た。
日高 昭秀; 早田 邦久; 杉本 純
Journal of Nuclear Science and Technology, 32(6), p.527 - 538, 1995/06
被引用回数:3 パーセンタイル:36.75(Nuclear Science & Technology)PWRの全交流電源喪失事故時には、ポンプシール冷却水の停止によりシールが破損する(S3-TMLB'シーケンス)可能性がある。SNLが行ったSurry炉のMELPROG/TRACコード解析では、シール破損により1次系が減圧され、蓄圧水注入と炉心部冷却により圧力容器(RPV)破損が大幅に遅れることが示された。本研究では、SCDAP/RELAP5コードを用いこれを検証するとともに、原研のROSA-IV計画における実験結果と解析結果を比較した。その結果、1)S3-TMLB'中にループシール解除が起きる可能性は高いが、それによる事故進展の遅れは僅かである。2)蓄圧水注入によりRPV破損は約1時間遅れるが、蓄圧水が自動的に注入される可能性は低い。従って1次系強制減圧操作が望まれる。3)SCDAP/RELAP5解析では、MELPROG/TRACが予測した大幅なRPV破損時刻の遅延は起きなかったが、その原因として、ノーディング、解析モデルに差があることを明らかにした。
松井 浩
エアロゾル研究, 8(2), p.153 - 159, 1993/00
粗い壁の管内におけるエアロゾル粒子沈着について、前報の筆者らによる計算式を用いて計算した。計算においては、式に含まれている壁の粗さの影響を示す因子に、これまでに提案されている幾つかのモデルを適用して沈着率を計算し、文献における実験値と比較することにより、いずれのモデルがより適切な結果を与えるかを検討した。その結果、ファニングの管摩擦係数を粗い壁の係数に置き替えるだけで計算する方法が最も実験値に近い結果を与えることが分かった。
宮本 喜晟; 日野 竜太郎; 高瀬 和之
Transport Phenomena Science and Technology 1992, p.690 - 695, 1992/00
大型構造機器実証試験ループ(HENDEL)のT試験部を用いて、高温工学試験研究炉(HTTR)の第2次炉心用高性能模擬燃料棒の伝熱流動試験を行った。使用した模擬燃料棒には、黒鉛スリーブ表面に高さ0.5mm、幅0.5mmの矩形突起を設け、突起配置のピッチを変えた3種類の模擬燃料棒を用意した。HTTRの流動条件であるRe数が、3000~7000の範囲では、突起のピッチと高さの比(P/h)が10,20,40に対応して、熱伝達率は突起なしの標準燃料棒の値に比べて各々2,3,2,1.7倍であった。また、摩擦係数はP/h比が10,20,40に対して標準燃料棒の3,2.6,1.8倍であった。さらに、これらの測定データから整理式を提案した。
木村 英雄; 宗像 雅広
Journal of Nuclear Science and Technology, 28(12), p.1115 - 1127, 1991/12
放射線核種地中移行計算モデルの国際実証研究(INTRAVAL)計画の設問2についての解析を行った。本設問は、単一亀裂を有する花崗岩コアサンプルを用いた室内トレーサー実験に関するもので、計算手段として亀裂幅が等厚な平行平板モデル及び亀裂幅から場所ごとに異なるVariable aperture modelの2つを用いた。非吸着性トレーサー実験を解析した結果、注入流量と平行平板モデルで求められた流束との間には線形性がないことがわかった。また、吸着性トレーサー実験の解析結果から、平行平板モデルよりキャリブレートされたマトリックス遅延係数はvariable aperture modelによりキャリブレートされた値より約2倍大きい値が得られた。これは、もし遅延係数が同じであるならば、variable aperture modelは平行平板モデルよりも安全側の結果を与えることを意味する。
井口 正; 榊 勲*; 岩村 公道; 秋本 肇; 大久保 努; 大貫 晃; 安達 公道*; 村尾 良夫
JAERI-M 91-172, 154 Pages, 1991/10
複合注水型ECCSを備えたPWRのLOCA時に重要な、炉心と上部プレナムとの境界における対向流制御(CCFL)現象を解明するために、平板第3次試験装置(SCTF-III)により試験を行った。試験では炉心に蒸気を注入して上昇蒸気流を形成し、上部プレナムに注水してCCFLを起こさせた。試験の結果、大規模の実半径炉心では、上部プレナムから炉心への落水は一様ではなく局所的に生じ、他の領域を蒸気が集中して上昇することが分かった。また、落水は上部プレナム内の水温の低い位置で生じ、落水面積は蒸気流量の減少に伴い増加した。典型的なPWRの条件に対しては、落水面積比は約20%だった。このときの落水流量は、小規模試験結果と同様に低水温ほどまた小蒸気流量ほど増加するものの、その値は落水と上昇蒸気の領域分離のため小規模試験結果からの予測値に比べて約10倍になることが分かった。
大久保 努; 井口 正; 岩村 公道; 秋本 肇; 大貫 晃; 阿部 豊; 安達 公道*; 村尾 良夫
JAERI-M 91-104, 108 Pages, 1991/07
複合注水型緊急炉心冷却系(ECCS)を備えたドイツ型加圧水型原子炉に於ける冷却材喪失事故時の再冠水過程中に、ホットレグに注入されたECC水が各ループから交互に上部プレナムに供給される場合に於けるブレークスルー及び炉心冷却挙動を平板炉心試験装置(SCTF)第3次炉心を用いて検討した。本試験では、サブクールECC水をバンドル7と8及びバンドル3と4の上方の上部炉心板直上に交互に供給した。試験データの検討から、(1)1つの期間を除いて、交互に行われたECC水の供給と呼応してブレークスルーが2ヶ所で交互に発生した。(2)クエンチ時期の近くを除いて、炉心の冷却はECC水の供給が連続的又は間欠的な場合とほぼ同じであった。(3)クエンチ時期の近くでは、ECC水の供給が連続的又は間欠的な場合と比較して炉心冷却がやや劣化していた。等の点が明らかとなった。
村上 義夫; 阿部 哲也; 大澤 晴繁*; 秦 聡*
J. Vac. Sci. Technol., A, 9(3), p.2053 - 2057, 1991/05
核融合炉やその他の先進的な真空機器の真空排気システムを構成するため、ターボ粘性ポンプと呼ぶにふさわしい新型の粗引きポンプを開発した。このポンプは、複数の円盤からなるロータをステータ(静翼)の間で高速に回転させるもので、ロータに窒化ケイ素セラミックスを用い、ロータ全体を支持する気体軸受とロータを25,000rpmで回転させる気体タービンを備えているのが特徴である。新開発のポンプは大気圧から高真空までの広い圧力範囲で動作し、11枚の直径150mmの回転円盤を用いたポンプで最大排気速度0.28m/min、到達圧力110Paなどを確認した。この粗引きポンプの特長として、(1)完全オイルフリーである、(2)強磁場中で運転できる、(3)着火源がない、(4)高温運転が可能である、などが挙げれる。
大久保 努; 井口 正; 岩村 公道; 秋本 肇; 大貫 晃; 阿部 豊; 湊 明彦*; 榊 勲*; 安達 公道; 村尾 良夫
JAERI-M 90-035, 143 Pages, 1990/03
複合注水型ECCSを備えたPWRの再冠水過程において、タイプレート付近の水温分布がブレークスルーおよび炉心冷却に与える影響を検討するため、SCTF第3次炉心を用いて2回の試験を実施した。一方の試験(試験S3-7)では、UCSP直上へのECC注水をバンドル3、4の上方で行い、もう一方の試験(試験S3-8)では、最初の60秒はバンドル7、8の上方でその後バンドル3、4の上方へ切換えて注水を行なった。これらの試験データを解析して、以下の事柄が明らかとなった。ブレークスルーは、タイプレート付近での水温がサブクールの所で生じ、ブレークスルー域では、炉心冷却が著しく増大する。また、ブレークスルーの位置は、多少の時間遅れを伴ってタイプレート付近での水温分布の変化に追随して変化する。更に、ブレークスルーの生じていない領域での炉心冷却は、ブレークスルーの位置に関係無く同程度である。
河村 弘; 安藤 弘栄
Journal of Nuclear Science and Technology, 24(12), p.1045 - 1054, 1987/12
被引用回数:0 パーセンタイル:0.02(Nuclear Science & Technology)燃料棒設計パラメータの熱的照射挙動に与える影響を調べるため、材料試験炉(JMTR)の水ループOWL-1を用いて、計装付き燃料棒による燃料中心温度測定実験を行なった。2種類の高性能燃料棒(Cuバリヤ付き燃料棒とZrウィナー付き燃料棒)及び現行の88型BWR用標準燃料棒からなる本バンドル集合体を照射試料とした。本研究では、燃料中心温度挙動に着目して、標準燃料棒と高性能燃料棒及び2種類の高性能燃料棒間に差違が生じるか否かを調べた。その結果、3本の燃料棒について有意な差違が観察され、そして、燃料棒の被覆管内面あらさがこれらの差違に重要な効果を与えていることが明らかになった。
安東 俊郎; 中村 博雄; 吉田 英俊; 砂押 秀則; 新井 貴; 秋野 昇; 廣木 成治; 山本 正弘; 大久保 実; 清水 正臣*; et al.
Proc. 14th Symp. on Fusion Technology, 1986, Vol.1, p.615 - 620, 1987/00
JT-60ダイバータ室粒子排気装置は、中性粒子入射加熱時における過度のプラズマ密度上昇を防止することを目的として設置された。本装置は4系統のZr/Alゲッターポンプから構成され、各系統には3台のSORB-AC C-500ゲッターカートリッジが取り付けられ、各々ダイバータ室へ接続されている。また、ダイバータ室粒子がトーラス主排気ポートへ流入され易くするように、真空管容器内に排気促進板を取り付けるとともに、ダイバータ室圧力を高めるために、ダイバータ室と主プラズマ容器との間にバッフル板を取り付けた。本排気装置は水素に対して約5m/sの排気速度を有することを確認した。また、JT-60ジュール加熱ダイバータ放電において、ダイバータ室圧力がプラズマ電子密度の約2乗に比例して上昇すること、平均電子密度が約110mになれば、中性粒子入射によるものとほぼ同程度の粒子を排気可能なことがわかった。
柴田 勝之; 宮園 昭八郎; 金子 正*; 横山 憲夫*
Nucl.Eng.Des., 94, p.221 - 231, 1986/00
被引用回数:6 パーセンタイル:59.04(Nuclear Science & Technology)原研では、LBB思想の実証試験の一環として、周方向欠陥付配管の延性破壊試験を進めている。本論文では、この配管試験計画について述べるとともに、すでに試験を完了した6インチ口径SUS304鋼管の試験結果について論じている。SUS304鋼管の試験では、周方向に未貫通または貫通欠陥を付加した配管試験体を用いて高コンプライアンスまたは低コンプライアンス条件で曲げ試験を行い、配管の破壊挙動を調べた。得られた試験結果を用いて、J積分Tクライテリオンの適用性や実断面応力基準の適用性を検討した。さらに、LBB条件を考慮した許容欠陥評価法について検討した。
平野 雅司; 小杉 誠司
JAERI-M 83-002, 78 Pages, 1983/01
1982年2月に、NEA DATA BANKを通して公開されたTHYDE-P1の開発途中の版SVO2LO3用入力データ、及びその計算結果を報告する。本入力データは、3個の入力データセットより構成され、1個は、定常設定用、他の2個は再スタート用であり、全部で、最適評価モデルによる1,100MWe商用PWR大破断LOCAの一貫解析を行う。本入力データは、THYDE-P1の公開に際して、利用者にサンプルデータを提供すると共に、公開版THYDE-P1の大破断LOCA一貫解析性能を検証する目的で作成された。また、本解析結果は、今後、感度解析やコードの修正を実施する際のベンチマークとして、広範に利用可能であり、その意味から、本入力データは、ベースインプットと呼び得る。また、本報告には、幾つかの感度解析の結果も含まれており、公開版THYDE-P1の高い解析性能を示している。